永住権が不許可となった場合の再申請で事前に行っておきたいこと

日本で暮らす外国人には、一時的ではなく永住権を取得しずっと日本で生活したいと考える方もいます。
しかし手続きすれば誰でも永住権が取得できるわけではなく、不許可となり再申請に挑むことになるケースもみられます。
せっかく必要書類を集め、準備してきたのになぜ不許可になったのか…。その理由もわからず再申請したくても対策をどのように検討すればよいかわからない方もいるようです。
そこで、永住ビザが不許可になった場合、あきらめずに再申請する方法をご説明します。

永住ビザの不許可通知書が届いてしまった場合

永住権を取得したいと申請していたのに、許可されなかった場合には永住ビザの不許可通知書が届くことになります。
このとき必要なのは、永住ビザ申請を提出した入国管理局に不許可となった理由を確認することです。
入国管理局に必要な書類を持参すれば、永住ビザの申請がなぜ不許可となったのか、その理由を聞くことができます。
理由は1度しか告げてもらえませんので、聞き漏らすことのないように必要な情報を得るようにしてください。

なぜ不許可になったのか情報を
多く聞き出すことが必要

審査で重視されるポイントや実務基準などを押さえておき、審査官とやり取りしながらできるだけ多くの情報を引き出すことが求められます。
その情報をもとにし、不許可となった理由への対策を行って再申請に繋げていくことが必要です。
永住ビザは不許可となってから再申請するまで、一定期間を空けなくても問題ありません。
ただ不許可となった理由に対し、何の対策も行わずに再申請を繰り返しても、また同じ結果が返ってくることになります。

永住ビザが不許可になる
ケースとは?

永住ビザを申請したのに不許可となってしまう理由の多くは、

年収が低いこと
扶養する人数が多いこと
年金など納めていないこと
出国が多いこと
過去に重大な交通違反をしていること

などが挙げられます。
年収が低ければ、日本で生計を安定させ生活できるとは言いにくいです。扶養する人数が多い場合も、その分出費が増えてしまうので同様に厳しくなります。
また、年金など納めていない、重大な交通違反をしていることなどは素行が善良であるとはいえませんし、永住が日本の利益になるとも認められません。
しかし出国が多いと、なぜ不許可になるのだろう?と疑問を感じる方もいることでしょう。

出国が多いことを理由に
不許可になった場合は?

出国が多いと不許可になる理由は、日本での居住実態が認められないと判断されてしまうからです。
たとえば出国の多さが原因で永住ビザが不許可になってしまった場合、まずなぜ出国が多いのか確認してください。
本国の親が病気などを患っていて、看病のため何度も出国していたケースもあるでしょう。
しかし看病するには申請人しかいないのか、また、診断書などから出国期間は妥当な期間だったのかなど考えてみます。
また、今後の出国する予定はあるのか、日本で生活するときの世帯構成や活動状況なども踏まえながら、いろいろな検証が必要です。
なぜ日本での居住実態が認められないと判断されてしまったのか、入国管理局の判断を覆せる立証や説明をしなければならない場合があります。
その上で再申請すれば許可される見込みがあると判断できる場合、理由書と立証する上で必要となる資料を準備し、再度申請するという流れとなるでしょう。
いずれにしても、永住許可申請はもとより再申請もハードルが高いので、当事務所をはじめ、専門の行政書士に相談することをおすすめします。