就労ビザから永住ビザに変更するときに必ず満たさなければならない要件とは?

永住ビザには就労ビザのように職種の制限や在留期間の制限がないため、日本での活動が軌道に乗ってきた外国人の方にとって有効といえる在留資格です。
そのため就労ビザから永住ビザに変更したいという外国人の方も増えておりますが、その場合には今保有している就労ビザの期限経過前に永住申請を行うことが必要になります。
もし審査中に在留期限を迎えてしまう場合、つなぎとして改めて就労ビザを延長・更新する手続きなども必要となりますので注意してください。

就労ビザから永住ビザへの
変更希望者が増えている理由

就労ビザでも日本で働けるなら問題ないと考える外国人の方もいますが、在留期間に制限があることはデメリットでもあります。
また、在留資格の範囲でしか就労に就けないので、自由に仕事を選ぶこともできません。
技術・人文知識・国際業務の就労ビザで在留している外国人の方は、日本で就労活動をするための在留資格を得ているため、どのような事情でも仕事を辞めれば本国に帰国しなければならないということになります。
特に現在は新型コロナウイルス感染症の影響で、中小企業の倒産や廃業などが増えている状況です。
そのような状況もあり、好きなタイミングで好きな職に就くことができる永住ビザが注目されているといえるでしょう。

永住申請で必要な要件

次に挙げる要件は、就労ビザの方が永住ビザ申請を行う上で、すべて満たしている必要があります。

就労ビザの在留期間は3年または5年

今保有中の就労ビザの在留期間は、3年または5年であることが必要です。

日本で継続10年以上在留している

続けて10年以上、日本に在留していることが必要なので、再入国許可を受けず出国したケースや、ビザの期限が一旦切れ再度取得したケースなどは継続していると判断されません。
ただし仕事の都合で海外出張していたケースにおいては、考慮されます。

就労ビザで5年以上在留している

就労ビザを保有し、5年以上継続して日本に在留していることが必要です。
この項目は、留学生として6年間日本で過ごし就労ビザで働き始め4年経過した方などが注意しておきたい部分といえます。
このようなケースでは、就労ビザで5年以上継続して日本に在留しているとは判断されないため、あと1年経ってから申請を行うことが必要です。
さらに仕事に就いたものの転職した、または事情により1年以上空白期間がある場合には、それまでの在留が一旦リセットされる可能性もあるので、その点も留意しておくべきでしょう。

公的義務を履行していること

日本の法律に違反する行為を行っていないか、納税義務は果たしているかという部分です。
具体的には重大な交通違反で罰則に処されている場合や、税金を滞納している場合には在留状況不良と判断されますので不利になるといえます。
税金は健康保険料や年金保険料なども審査の対象ですので、必ず納めておきましょう。