配偶者ビザの更新作業は新規申請より本当に手続きが簡単?

配偶者ビザを更新する作業は、新たにビザを取得するときより簡単だと感じるかもしれません。
確かに新規取得のときよりも作業量は少なくてすみますが、それは手続きに手を抜いて大丈夫という意味ではありません。
また前に申請したときと状況が変割っている場合、新規で取得するときと同じく慎重に手続きを進めなければならないため、配偶者ビザ更新において注意しておいたことのよい点を事前に把握しておきましょう。

在留期間1年の配偶者ビザ更新で注意したいこと

たとえば1年前に新規で配偶者ビザを申請し、在留期間1年の配偶者ビザを所有している方の場合の手続きではどのようなことに注意しておけばよいのでしょう。新しく配偶者ビザを申請したときと就職先や給与金額などに変更がなく、夫婦関係も良好で一緒に生活しているのなら、物理的な作業量も少なくスムーズに更新手続きを進めやすいと考えられます。
更新の申請においては新規で申請するときと違って質問書の提出はなく、結婚に至った経緯などまとめなくてもよいので手間を軽減できます。
立証の必要があるのは、前回許可を取得してから更新申請までと、今後も配偶者ビザの要件を満たしていること(見込みがあること)です。

更新申請の難度が上がるケースとは

配偶者ビザだけでなく、在留資格の変更申請と更新申請の許可には「狭義の相当性=素行の善良性」が求められます。
許可を取得してから更新申請までの1年の間に、日本の法律に違反する行為や犯罪行為などがあれば、夫婦仲関係や経済状況がよい場合でも更新の許可はされない可能性があると考えられるため、更新申請の難度が高くなってしまいます。
前回の申請と状況に変化がないのなら、変わっていないことを立証すれば更新の申請は許可されるでしょう。
しかし前回に申請したとき、要件ギリギリのクリアだった場合には、更新申請ではスレスレだった状況を挽回できるほど丁寧な申請が必要になります。
前回同様の申請ではまた要件ギリギリの状態となり、許可がされない可能性も高くなるといえるでしょう。
当然配偶者ビザを更新するときには、前回の申請内容に虚偽がなかったかも確認されますので、前回の申請と更新申請のどちらの内容にも虚偽がないことが前提です。

配偶者ビザの審査では夫婦仲が良好であることが前提

前回の申請と更新申請で配偶者ビザの要件に対する部分に変更があれば、申請手続きもより慎重に行うことが必要です。
配偶者ビザの審査において、外国人の方が配偶者として活動しているかを審査されます。
この点に関しては夫婦仲が良好で同居していることを立証できれば、要件を満たされるでしょう。
しかし実態はすでに別居中なのに、住所変更の届出を行っていないため住民票は同居中の状態のままで更新申請を行えば、その事実が発覚した時点で罪に問われる可能性も出てきます。
なお、日本人の夫婦で一方が仕事の都合などで単身赴任であり、居住している場所が異なることもあります。
しかし配偶者ビザを所有している外国人の方の場合、この単身赴任は原則、認められませんので注意してください。